人生というのは、無論思い通りになんてならない。
ぜんぜん予期しないことが平気で起こるし、
予定通りというのにはいつも少しの疑いがまとわりつく。
でも、だからこそ、ここで今日と同じようにまた穏やかに暮らしたい。
些細だけれど幸せなこの時間がまた明日も来るといい。
そんな願いや要請に、定着というやり方で応えるのが、建築だと思います。
不変への幻想を、幻想じゃなんだって、時間を土地に定着させているのが建築じゃないかって思うのです。
音楽もきっとそういうことが可能なものの一つなんだって思います。
音楽は、瞬発力が違います。
9月9日、刈谷市総合文化センターで上原ひろみさんの音楽を聴いてきました。
JAZZのコンサートなんて初めてだったので、楽しみ方が心配だったけれど、
そんな心配はいらなかったです。
無知識の初心者でも本当に楽しめました。
上原さんのピアノはエネルギーに溢れていました。
がらんどうのホールが、上原さんの登場とその指先のひと音で、一気に様相を変えてしまうのです。
どわーって瞬時に。
夜が朝になるように。
つくづく音楽に感銘を受けました。
音楽は、時間を感情へ解放させてくれる。
一見不自由な時間という観念は、そんなの自分の感情次第で自由になり得るだよって
音楽によって思えてしまうのです。
この音楽があるから今日のように明日も頑張れる、
そんな音楽の素晴らしさを再認識できました。
「永遠なのか、本当か。時の流れは続くのか。いつまで経っても変わらない、そんなものあるだろうか。」