東京物語を観ました。
ずっと観よう観ようと思っていたんだけれども、
観る機会をつくることができず、
今になって観ました。
とても好きな映画です。
静かです。
家族の優しさや信頼、あるいは了解みたいなものが
静かなのに、ちゃんとしてて。
ときにそれらは残酷なほどちゃんとしてて。
ロー・ポジション、固定カメラで変化しない構図、人物のカメラ目線、などなど
いわゆる小津調が特徴的。
最初はそっちのほうが気になっていたけれども、
物語が進むにつれ、
そんな映像的な特徴は遠く遠くに行ってしまって。
家族の描かれ方が、センチメンタルなのに湿ってなくって。
カラッとして乾いてて。
だから泣けない、
だけど泣くより心に重い。
家族は必ずしも血のつながりだけに閉じない。
家族なんて疎ましさや期待外れもあるさ。
あぁ家族はそれでも、なんだか素晴らしい!