今年6月に閉店し解体が決定している名古屋丸栄を
愛知建築士会名古屋中支部の方々の計らいで
見学する機会をいただきました。
丸栄は、村野藤吾氏の設計で、
1953年に第1期、1956年に第2期、1983年に第3期を経て現在に近い姿で完成しています。
(とはいってもその後も商業建築の宿命で何度も増改築がなされていました。)
1950年代、終戦後の名古屋にこのような煌びやかでありながら静謐で
端正なファザードは市民生活に活気と彩りを与えたに違いないでしょう。
オリジナルの細部にも目を凝らさずにはいられません。
目まぐるしい流行と廃りの激流の中にあって、
際立つディテールに意志と執着が宿っていました。