知多デザイン事務所ディレクターの吉⽥雅彦さんにインタビューさせていただきました。
吉田さんは美浜町でご⾃宅をDIYで改修されており、
また、住宅や暮らしに対する価値観も独⾃のものを持ってらっしゃるのではないかと日頃から思っていたからです。
なぜ設計者や⼯務店を⼊れずにご⾃⾝で計画から⼯事までなさるのか。
住宅に対する価値観をどのように設定されているのか。
建築設計を⽣業にするものとして聞いておきたかったし、
⾃分の⽬でその現場を⾒ておきたかった。
設計者や⼯務店を⼊れずにDIYする、その理由は明快でした。
⾦銭的な事情もあるとのことでしたが、
家に潜む「ブラックボックス」を明るみに出したいということでした。
壁の内側や天井裏、床下は隠ぺいされて、どうなっていいるかわからない。
配管や配線のルート、下地の材料、断熱材や空気層の存在など物理的にすぐ近くにあるはずなのに、
うかがい知ることができないようにされている。
また、それを構成する材料はどこで作られ、どうやって運ばれてきたかを知らない。
あるいは、どこにどれだけのお⾦がかかっているのか、適正価格はいくらなのか、分かりづらい。
そんな分からないだらけの建築⾏為の「ブラックボックス」をひとつひとつ
明らかにしたいとのことでした。
それには⼤変共感できました。
僕も日頃設計者としてなるべく丁寧に説明したり、お施主さんにも現場に来ていただいて
明るみにしようと努めてはいますが、実感を持って伝えきれていないのではないか、
と常々感じています。
家が専門領域の側に独占されて久しい。
家に関する知恵は個人から産業に完全に移行した現在において、
それでもなお家を自分の側に手繰り寄せようと楽しんで
悪戦苦闘されている吉田さんのお話をぜひ、ご覧下さい。
【前編 インタビュー】https://youtu.be/F3k_p-7-b0E
【後編 DIY改修の様子】https://youtu.be/8OmW65-TR8I